6回目の個展である。今回は動物編であり、師匠(柴崎春通)のYoutube動画を参考にした水彩画である。
動物を描いて感じたことは、これまで動物を飼ったことがないので、日常生活でそれなりに見る機会がある動物であっても、全く特徴を分かっていなかったと言うことである。お手本がなければ、悲惨な水彩画になっていただろう。
備忘録
師匠の動物編の動画を視聴し、参考になった師匠の発言等を以下に整理しておく。
まずは、全体を通しては次のとおり。
- 生き物は目が大切。光りを帯びて輝いている雰囲気をじっくり描き起こす。
- 今回、犬や猫を描いたが、イヌ科の動物はネコ科に比べ、鼻と口が前に突き出る特徴があり。
- 透明水彩は乾くと明るくなるので、思い切って、ちょっと暗い色を塗る。
- 暗い調子は一気に塗ると透明水彩の生き生きした表現になる(私はいまだに何回も塗ってしまう傾向有り)。
次は、モチーフ毎である。
- 「犬」
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- 頭部は立方体、鼻と口は円錐形、首と胴体は円筒形として捉える。
- 犬の頭部は立体感をしっかり描き、下半身は大胆に省略する。
- 胸の白い毛に光が当たっていることを表現するために背景を暗く描く。
- 下半身に行くに従い、弱い表現にして行くことにより、胸元が手前で、お尻が向こうの方にあるような空間が見えてくる。
- 「猫」
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- 滲みの効果を活かした柔らかな毛の表現にする。
- 「子猫」
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- 水で用紙を濡らし、ウェットインウェットで塗る(最初からきちんと細かく描かず、水彩画の効果を忘れないように)。
- 猫は下から上を見ている状況なので、顔の各パーツが少し上の方に上がった配置に見えるように。
- 髭とかの毛は細いので、紙の色でなくガッシュの白を使用。
※光は右上から来ているので、そちら側の目が明るくならなければならないのに、完成作品を眺めると逆側の目(日陰側の目)が明るく見えるので失敗している。原因は、下地の黄色っぽい色を顔に塗った時に、目の部分は塗らずに紙の白を残すべきだったにも関わらず、注意を払わずに調子をこいて目にも塗ってしまったからだ。 - 「鶏」
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まず、薄い黄色っぽい色で鶏の胴体の大部分を塗っているが、胴体の陰の部分は黄色の「補色」
となる青紫をしっかり塗るとのこと。 - 鶏の体は基本的には白色なので、背景を暗く塗って形を浮かび上がらせる。
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まず、薄い黄色っぽい色で鶏の胴体の大部分を塗っているが、胴体の陰の部分は黄色の「補色」
- 「アフリカ象」
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- 草むらは手前のみを描き込む。それにより、地面の奥行き感が出る。
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私は上手くできなかったが、次の手法で象の皮膚の凹凸感を出していた。
下地を塗った後にアンバー系の暗い色を全体に重ね塗りをし、鋭利な道具で掻き取ることにより、下地の色を表面に出す。
- 「牛」
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- 牛の白い模様のところは、日陰はブルー(寒色)、日向はオーカー(暖色)の様な色で描き分ける。
- 腹のところは、地面の草原のグリーン色を反射しているものとして加えると良い。
- 牛に限った話ではないが、形をしっかり写そうとすると難しくなるので、各部位を単純な形として見ていくと、描き易くなる。
- 「ミミズク」
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- 紙を濡らして絵具を滲ませ、その効果で羽の柔らかな質感を表現する。
- 日陰は思い切って暗くしフラット塗りにすることにより、立体感が強まる
My Art Gallery
水彩画としては1年振りの個展であり、12作品の絵画を展示する。デッサンと水彩画を交互に描いていることもあり、最近の水彩画作成ペースは1ヶ月に1枚描ければ良い方だ。