混色の書籍(水彩画)
この1年間は個展を開いていなく、その理由は絵画作成に殆ど時間を取っていないからである。当初から日を追うごとに、絵画を描く間隔が延びて行き、最近は殆ど時間が取れない状態が続いた。
ただ、この趣味を止めた訳でなく、絵画を描いていないものの最近混色について勉強した。今頃と思われる方もいると思うが、最近になってようやく避けて通れないと感じるに至った。私のような初心者レベルの方に役立つのでないかと思い、混色について投稿する。
水彩画を始めた当初から、絵具の何色と何色を混ぜたら、どのような色合いになるのか全くイメージできなく、実際に塗りたい色をパレット上で作ることができなかった。でも、このような問題は態々勉強なり、特別に混色を試す時間を費やさなくても、水彩画を色々描いて行けば、自然に見に付くだろうと思い込んでいた。しかし、私の場合は時々でしか水彩画を描けていないからかもしれないが、水彩画を描く度に、混色に悩み続け、全く上達して行くことはなかった。
そこで、今更ながら一度ちゃんと混色の基礎から勉強しておかないと、上達は見込めないと思い、書籍「水彩画を極める混色テクニック」(著者:鈴木輝寛)を購入し勉強することにした。本投稿に於いて書籍の内容等を解説する気はないが、書籍を基に勉強してみると、混色の初歩の初歩すら分かっていないことを知り、以下にそれについて述べる。
パレットと画用紙上のチューブの色
水彩画を始めて4年経つのに「本当かよ?」と思うかもしれないが、チューブの絵具の色(混色していない色)が、画用紙に塗ると、実際どんな色に見えるかが分かっていなかった。画用紙に塗った色は、パレットに出してある色と同じ色に見えると思い込んでいたので、次の見本を作ってみて始めて、この色は画用紙ではこんな色に見えるのかと気が付いた色が幾つもあった。
なお、各色に対し、水で薄める度合を変えた3パターンを塗っている。

色の3原色の混色
色の3原色が、黄、赤及び青であることは知っていたが、3原色を使った混色が何色になるかすら知らずに、4年間水彩画を描いていた。書籍には、下図ような3原色の混色の見本が描かれていたが、上記でも触れたとおり、自分で画用紙に描いてみることが重要と思い、描いた見本が下図である。
なお、下図の補足をしておく。
この書籍の特有の表現なのか、水彩画の世界では一般的な表現なのかは知らないが、チューブの色の成分やその割合を「色みの玉」の数で表している。本来純粋な3原色は、例えば「黄色」なら黄の色みの玉しか含まないが、絵具の場合は純粋な黄色は存在しなく、「カドミウムイエローディープ」であれば、黄の色みの玉4個+赤の色みの玉1個(黄色でも少し赤みを帯びた色と言うことのようだ)となり、「レモンイエロー」なら青の色もの玉1個を含んでいる。他の3原色(赤と青)についても同様で、純粋な色は存在しなく、違う3原色の色みの玉1個を含んだ2種類が存在する。よって、3原色×2種類=6原色となっている。
また、3原色全ての混色は黒っぽい色(下図の中央)になる。

12色環
上記の3原色の混色に対し、隣合う色の混色を追加した見本(6原色の内の同じ分類の色[例えば黄色]の2種類同士の混色は行わず)が下図である。なお、内側の環は、外側の環の色を水で薄めた色の混色である。

色の3原色を基に、このような12種類の色が作れることが分かっただけでも、私に取って収穫であった。

その他
その他、限定した色の混色の見本、例えば人物の肌の色を作るための混色や緑色を作る混色等の見本も作成してみた(ただ、見本の形式に統一感が全くなく、同様な初心者がみても参考になるような代物でないので、本投稿で載せるのはパスする)。
混色が難しく感じる大きな要因の1つは、混色する色の割合によっても、混色後の色が大きく異なることである。ここで紹介している混色の見本は、自分用に作成しているため、最もシンプルな同じ割合で混色することを心掛けて作成している。