新型コロナの影響で日頃ジョギングついでに行っていた懸垂を避けるようになり、その解決手段として「ぶら下がり健康器」を購入した。私の場合は、体を鍛えると言う感じでなく、年齢を重ねる毎に衰える体力をできるだけキープできるようにするためのもので、あくまで健康目的である。
以下に、購入した「ぶら下がり健康器」(別名「懸垂マシン」)について投稿する。
購入に至った経緯
私は木場潟でジョギングをしているが、ジョギング終了後園内に設置してある鉄棒で懸垂も行っていた。新型コロナによりステイホームを掲げられているが、ジョギングは3密に当たらないので続けているし、いつも通り懸垂も行っていた。しかし、ある日ふと、鉄棒は危険とされている「ハイタッチサーフェス」に当たるのではと考えるようになり、それ以降懸垂をしないことにした。その後、鉄棒には注意喚起の貼紙が掲げられ、稀であるが手袋をして懸垂する人も見かけた。
鉄棒 | 貼紙 |
ジョギングついでに軽い気持ちで遣っていた懸垂であるが、定期的に続けていたものができなくなったことにより自宅でできないかと思うようになった。
最初に検討したのは、自宅の鴨居の出っ張りを利用することである。スポーツクライミング選手がちょっとした突起物に楽々とぶら下がるイメージから、一般人でも親指を除く8本の指で支えれば懸垂ができるのではと思ってしまった。しかし、鴨居に8本指を掛け徐々に体重を掛けてみたところ、足が床から離れる前に、懸垂どころか体重を支えることすら不可能であることが分かった。
そこで次は事務所の適当な出っ張り部分を利用して、更に握り易い木製の出っ張りを取付けることを検討し出したが、例え握り易いものを取り付けられたとしても継続して利用するには安全性に問題があることから諦め、結局安全なぶら下がり健康器を購入することにした。
ネットでぶら下がり健康器を探してみると色んな種類があった。当初は懸垂できるだけで十分と思っていたので最も安い商品を購入するつもりでいたが、見比べていると「人間工学設計 凹ハンドルバーは広背筋に効く」の謳い文句に魅かれてしまい、この種の器具としては高額(14,060円)であったが、凹ハンドルバーの商品を購入した。
設置場所
ぶら下がり健康器の設置場所を自宅と事務所のどちらにするか迷ったが、より頻繁に使用するのはどちらになるかで判断することにした。
新型コロナの影響もあり外出時間が短くなり、その分事務所にいる時間が長くなっている。そのため、睡眠時間を除けば、自宅より事務所にいる時間が明らかに長い。また、年齢から来るのかは知らないが、若い時に比べ集中力が続かなく、集中力が切れたタイミングでぶら下がり健康器を使用するようにすれば、結構頻繁に使用することになる。
更に、昨今は従来の長時間座り続けるデスクワークは健康に良くないと言われているが、かと言ってわざわざスタンディングデスクを購入する気にもなれないので、長時間座り続けるのを避けるためにも、事務所にぶら下がり健康器を設置するのが良いと考えた。そうすれば、これまでだったらデスクワークで集中力がなくなっても、そのまま座ったままYouTubeを眺めるなどして長時間座り続ける傾向にあったが、YouTubeを見る代わりに(あるいは、YouTubeの音声を聞きながら)ぶら下がり健康器を使用するようにすれば長時間座り続けることがなくなるメリットもある。
以上により事務所に設置したが、今のところ事務所にいる間は頻繁に使用しているので正解だったと思っている。また、継続できるように無理のないトレーニングを心掛け、懸垂マシンと言うより、ぶら下がり健康器の意味合いが強い使い方になっている。また、懸垂・ぶら下がりだけでなく、その他のトレーニングの使い方もあるので、集中力が切れる毎にバランス良くトレーニングの種類を変えている。
組み立て
組み立てを体験し色々思うことがあり、以下に購入検討者向けに参考になりそうなことを述べる。
- サポートの営業日
-
購入する方は私もそうであったがこのような商品の組み立て初心者が殆どだと思うが、初心者は取説を見ながら組み立て作業をしてても疑問点等が発生し易い。カスタマー・サポート・センタ―があるのでサポート体制はあるが、日曜日は定休日である。
私の場合、日曜日に商品が届きその日に組み立てたが、作業中に疑問点が発生しても問合せできなかったので、作業に戸惑ってしまうことがあった。
日曜日でないと作業時間が取れない方は、事前に取説を軽くチエックして、どうような作業なのか確認しておいた方が良いかもしれない。この時点で疑問点が見つかり事前に問合せできていれば、日曜日の作業はスムーズに行える。※組み立て完了後、後述の件でサポートセンターに問合せしてみたが、営業開始時刻から何度掛けても全く繋がらない。私が購入した商品のメーカーは、電話サポートを期待しない方が良いようだ。 - 取説の誤り
-
作業はフレームの連結がメインであるが、私は最初の連結作業で戸惑った。取説に記載してあるフレームの向きを判断する情報が実物と合っていなかった。それが、取説の記載ミスなのか、私の読解力の欠如によるものなのかが判断できなく非常に戸惑った。怖かったのは、フレームの向きを間違えて取り付けた場合、このまま作業を続けるといずれ組み立て不可能になり、解体し最初から遣り直さなければならなくなることであった。なので、どうしてもサポートに確認してから作業を進めたかったが問合せができないので、取説のミスであることを願いフレームの向きを気にせず連結するこにした。
この件は、組み立ての終盤作業の取説の説明を読んだ時に、最初の連結で戸惑った内容は取説の記載ミスだと判断できた。おそらく旧フレームについての記載であり、新フレームになった時に取説の更新漏れが発生していると思われる。旧フレームの組み立て仕様だと、組み立ての最初で向きを間違えてしまうと、終盤で組み立てできなくなり最初から遣り直さなければならない大変な事態が発生することになる。そのため、向きに注意を払う必要のない新フレームに改善したようだ。 - ボルトの締め付け具合
-
取説には「ボルトの締め付けは8割程度」と至る所で記載されている。ただ、その理由は記載されていないし、その後の作業で8割程度のボルトを「本締めしろ」とも一切記載されていないので、この文面は力任せに目一杯締め付けなくても問題ないですよと言っていると私は解釈した。この8割程度とはどの程度の締め付けで、どう言う意図があるのかは、いまだに分かっていないが、今回の経験でボルトの締め付けには次の注意が必要であることが分かった。
ボルトは分解されているフレーム同士を連結するために使用し、そのためフレームにはボルトを通すための穴が至るところに空いている。取説を読みながら組み立て作業をしていたので、「8割程度」の記載に従って強くは締めていなかったが、連結したフレーム同士がズレない程度に締めていた。しかし、その締め付け具合では、組み立て途中で連結したいフレーム同士の穴が少しズレてボルトが入らなくなるところが出だした。最初、穴の位置が正しくない欠陥フレームかと思ったが、連結済のフレームのボルトを緩め遊びを持たせれば、穴の位置を微調整できないかと思い、影響のありそうな連結済のボルトを緩めてみたところ、結合したいフレームの穴を一致させることができた。
ボルトで締め付ける作業は、組み立て完了後に全てのボルトに対し本締めをする前提で、連結作業中は軽く締める程度に留め遊びが発生するようにしておくべきである。このようなことは組み立て経験のある方なら取説に記載されていなくても分かることなのかもしれないが、私のような初めての者はあの取説の記載内容では作業途中で必ずつまづくことになると思った。 - 天井の高さ
-
組み立て作業の終盤で、この健康器の高さを決めることになる上部フレームを上からはめ込む必要がある。はめ込む時は実際の使用時の高さより高い位置にして、はめ込まなければならなく、当然作業時は使用時を超える高さの空間が必要になる。
設置した私の事務所の天井の高さは約252cmであるが、上部フレームをはめ込む時、このフレームが天井を擦っていた。このフレームは垂直しないとはめ込むことができないので、天井の高さが約252cm未満でははめ込むことができなくなる。よって、購入時は設置する天井の高さも注意する必要がある。
だからと言って、天井の高さが約252cm未満だと組み立てができない訳でもない。本体を倒して横向きにすれば物理的に問題なくはめ込むことができる。しかし、この作業は組み立ての終盤作業であり組み立て済の本体が結構大きなサイズになっているので、横向きのはめ込み作業は結構面倒のように思える。 - 土台フレームの大きさ
-
購入する前にこの商品がどれだけのサイズか数値で把握していたが、実際組み立ててみると土台のフレームが大きく以外に広いスペースが必要だと感じた。また、プッシュアップ(腕立て伏せ)のトレーニングをするには更に広いスペースが必要になるので、購入検討者は設置場所の床スペースも注意を払う必要がある。
その一方で使用時は、土台の大きさが安定感をもたらす。
懸垂フォーム
組み立てが完了し懸垂をしてみたところ、体を降ろした時に膝を前方の横フレームにぶつけ、鉄なので注意して降ろさないと怪我をしかねないと感じた。また久しぶりの懸垂だったこともあり、中指が水膨れになりバーを握ると激痛が走る状態になった。そこでプロテクト対策として、横フレームには段ボールを、バーの握る箇所にはプチプチを巻いた。
その後、YouTubeで懸垂の正しいフォームを解説している動画を見つけ、これまでの自己流懸垂フォームが酷いものであることを知る。動画を見るまでは、懸垂はただぶら下がって腕の力で体を持ち上げるものと思っていたが、そんな単純なものでなく、イメージとしては背中の力で持ち上げ、フォームも奥が深かった。私のこれまでのフォームは次の動画の述べている悪いフォームの典型であった。正しいフォームで行えば、膝を横フレームにぶつけることもないし、中指が水膨れになることもない。
これまで木場潟で懸垂を行っていたが、懸垂フォームの基本を知っている人は私のフォームを見て「ド素人が懸垂している」と思っていたのだろう。まずは正しいホームで懸垂ができるようになることを目指したい。
- フォームに対する疑問
-
私が購入した商品を選んだ理由は、前述したとおり凹ハンドルだからであった。しかし、上記動画を見る限り、正しいフォームでは凹ハンドルの頭が抜けるスペースに頭が入ることはなく、むしろ頭が入るのは悪いフォームに思える。この疑問をサポートセンターに問合せしようとしたが、全く繋がらなく問合せを諦めた。
少なくとも現時点の私の使用方法では凹ハンドルのメリットを見つけることができなく、商品を選ぶ時は凹ハンドルにこだわる必要がないと思う。